ゴールドの糸
企業秘密はどの会社にもつきもので、スキャバルの場合は貴金属を使用した糸で高級感のあるストライプの服地を作る技術がまずあげられます。
スキャバルが最初に金糸を用いたコレクションを発表したのは2000年の “Gold Treasure”(ゴールドトレジャー)です。
その後の高い要望にお応えして、時代にあった新デザインのコレクションをリリースしてきました。
当時のものは22金を使用していましたがNEWコレクションでは24金が組み込まれています。
金はその美しい輝きと希少性から、古代より豊かさの象徴とされてきました。
紀元前26世紀のエジプト象形文字には、金が支払いに使われていた事が記されています。
また20世紀にいたるまで、金は貨幣として使用されることがよくありました。
金は古代より魔法のような魅力を持つ純粋さのシンボルとみなされてきたのです。
技術的なチャレンジ
金属の糸をスーツ時に使うのは困難を極めます。
この新開発の糸は、綿の芯糸を金属で被覆していますが、その金属は柔らかく変形が可能であると同時に、織物にするための強度も必要です。
ここで織りの張力が鍵を握ります。
緩いと真っ直ぐに織れず、きつすぎると切れてしまいます。
装飾ヤーンは生地とは異なる張力で織り込まれるので更に難しくなります。
ゴールドを使って張力のバランスを取るのは非常に困難な作業でした。
12種類の貴重な生地
“Treasure Box” コレクションはスーパー150’sウールに貴金属を加えた、12種類で構成されます。
どの服地もミッドナイト・ブルー、チャコール・グレー、ブラックを背景にゴールドのストライプの上品な輝きが際立ち、ひときわエレガントな装いが実現します。
ゴールド:5000年来贅沢の象徴であり、支払いの基準となってきた金は、有史以来人々が求め争ってきた貴金属である。密度が高く柔らかく光沢があり、もっとも鋳造しやすく延性がある金属として知られる。1gの金は1平方メートルの薄膜に延ばすことができ、このため金は宝飾用途が広い。南アフリカが世界最大の生産国、インドが最大の消費国である。